胃と高麗人参２

日常の生活リズムが乱れている人の胃を胃カメラで観察すると、たとえ重篤な症状がなくても、胃の中はかなりただれています。

食生活の改善やストレスの対策を怠ると症状がさらに進行します。

そんなときに助け手になるのが、高麗人参です。

高麗人参の効果によって、胃の血流が改善され、胃の粘膜の傷を治りやすくします。

また、高麗人参の精神安定作用はストレスの多い人にとっては、強い味方です。

24時間絶食したラットにセレトニンを皮下投与（２０ミリグラム/キログラム）したものと、エンドトキシンを静脈内投与（０．１ミリグラム/キログラム）しました。

こうすることで、実験的に潰瘍を発生することができます。

セレトニン潰瘍とは、セレトニンによっておこる虚血が血流障害をもたらし、粘膜の抵抗力が弱まり、細胞組織が死ぬことで発生する潰瘍です。

一方、エンドトキシン潰瘍は、血栓を人工的に起こすことによって、潰瘍をつくるものです。

最初にセレトニンによって潰瘍を発生させるモデルでは、ラットを１０匹ずつ四群に分け、セレトニンを投与しない正常群（Ａ）、セレトニンを投与する潰瘍発生群（対照群Ｂ）、セレトニンを投与し、かつ高麗ニンジンエキスを体重1キログラム当たり５０ミリグラム投与する群（Ｃ）、および、２００ミリグラム投与する群（Ｄ）としました。

発生した胃潰瘍の個数は、セレトニンを投与した4時間後に計測しました。

この実験の結果、胃潰瘍の平均発生個数は、セレトニンを投与した対照群では、15個であったのに対して、高麗ニンジンエキスを投与すると投与量が多いほど、潰瘍数が減少し、体重1キログラムあたり２００ミリグラム投与した群では、７．２個と半減しました。

この量は、体重５０キログラムの人間に換算すると、高麗ニンジンエキス１０グラムに相当します。

ネズミに比べて、代謝速度が遅いので、その3分の1から5分の1の２～３グラムでも効果があると考えられます。

また、エンドトキシンによって発生する潰瘍に対しても、同様に高麗人参による潰瘍抑制効果が認められました。

この場合、エンドトキシンによって発生した平均潰瘍数はセレトニンの場合に比べ約半分と少なくなりましたが、ラットに与えられた高麗人参のエキスの量が多くなるほど発生する潰瘍数が減少し、体重1キログラム当たり５００ミリグラム投与した群（Ｅ）では、3分の1に減少しました。

（高麗人参生活術　編著：薬学博士　長谷川秀夫　発行：ＮＰＯ法人日本サプリメント臨床研究会　から引用）

高麗人参なら、副作用もなく、生活の一部に飲用して、健康で、生涯現役を続けられそうですね。