最近、活性酸素は、寿命と密接な関係にあることが分かってきました。たとえば、食べすぎと寿命との関係をマウスで調べた実験があります。
マウスを、好きなだけエサを食べさせる群と、エサの量を制限して与える群の2群に分けて、生存日数(寿命)を比較しました。
その結果、好きなだけエサを食べさせた場合の方が、エサの量を制限して与えた場合よりも寿命が短かったのです。(死因はがんでした。)
これは、たくさん食べることによって、食べたものを消費するのに、たくさんの酸素が消費され、活性酸素の発生量が増え、ガンのもとになるDNAの酸化物が若いうちから多く蓄積したためと考えられます。
酸素の消費は、カロリーの消費と内容は同じものですが、酸素の消費量と寿命との関係を調べた実験では、遺伝的に羽がなくて飛べないハエは、羽があり自由に飛び回れるハエよりも、寿命が長いことが判明しました。
また、変温動物(ハエ、チョウ、トカゲなど)では、周辺の温度が高くなるほど、寿命が短くなることが分かりました。
これは、カロリー消費が盛んになると酸素消費量が多くなって、活性酸素の発生量が増え、その酸化作用によって細胞が傷害されるためと考えられます。
このように、活性酸素は体の中で暴れだすと、あちこちで毒を振りまき、臓器や血液を酸化・老化させます。
そして、酸化した組織はガンや脳卒中、心臓病、糖尿病などに発展します。
つまり、活性酸素は万病の元になるのです。
(高麗人参生活術 編著:薬学博士 長谷川秀夫 発行:NPO法人日本サプリメント臨床研究会 から引用)
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